クライストロンが日刊工業新聞社主催 第42回日本産業技術大賞「文部科学大臣賞」を受賞

~従来型と比較してコンパクト、高出力、長時間動作安定性が評価される~

東芝電子管デバイス社が開発したクライストロン(大電力マイクロ波発生真空管)は、4月10日(水)「X線自由電子レーザ(XFEL)施設SACLA*1の整備及共用開始」の成果により、日刊工業新聞主催 第42回日本産業技術大賞文部科学大臣賞を独立行政法人理化学研究所播磨研究所他9団体と共同受賞しました。

SACLAは、国家基幹技術の一つとして、世界最短波長のX線レーザ(0.06ナノメートル)を用い、膜たんぱく質の構造解析のほか、触媒反応などの速い化学反応の観察を可能とすることで新しい技術を生みだすことを目的に作られた施設です。レーザ光を得るためには、電子を加速させることが必要となります。70台の東芝電子管デバイス社製クライストロンがこの電子を加速させるためのエネルギー源として使用されています。東芝電子管デバイス社製クライストロンは、他社と比較してコンパクト、高出力、長時間動作安定性に優れていることから本施設に採用されました。

XFEL装置はスイス、スウェーデン、韓国などの海外でも建設計画が進んでいます。東芝電子管デバイス社は、それらの施設にクライストロンが採用されるよう、さらなる技術力、信頼性およびコストパフォーマンス向上に努めてまいります。

*1:SACLA(SPring-8 Angstrom Compact Free Electron Laser 通称:さくら)

日刊工業新聞主催 第42回日本産業技術大賞 贈賞式

E37202シリーズ クライストロン
E37202シリーズ クライストロン

日刊工業新聞 掲載広告
日刊工業新聞 4月10日掲載PDFは別ウィンドウで開きます(PDF:3.56MB)